マンガを仕事にしているプロの漫画家でも、全ての人が最初から絵がうまいわけではありません。中には、連載を続けるうちにどんどん絵が上達し、作品の序盤と終盤で驚くほどの違いが見られる漫画家もいます。今回は、ネット上でたびたび話題になる「連載を通して急激に画力が上がった漫画家」について詳しく見ていきましょう。
大暮維人先生の『天上天下』と『エア・ギア』に見る画力の急成長
- 大暮維人先生は、『天上天下』や『エア・ギア』の連載中に絵が急激にうまくなったと言われている
- 1巻と最終巻の絵を比べると、「驚くほど進化してる」「別人が描いている？」と驚きの声が多数
- 大暮先生自身、アシスタントを雇ったことが画力向上の要因だと語っている
大暮維人先生は、『天上天下』や『エア・ギア』などの人気作品で知られる漫画家です。特に『天上天下』の連載中、1巻と最終巻の絵を比べると、その画力の急成長ぶりに驚かされます。大暮先生自身も、アシスタントを雇ったことで、生原稿をじっくり見ることができ、それが一番の勉強になったと語っています。『天上天下』連載後も、先生の絵は上達し続け、現在では『化物語』のコミカライズでも注目を集めています。
大暮先生の初期作品と現在の作品を比べてみると、その成長ぶりがよく分かります。女性キャラやエフェクトの描き方など、大暮先生ならではの特徴的な絵柄も、連載を重ねるごとに洗練されていきました。漫画家としてのキャリアを積み重ねながら、常に技術向上を目指す大暮先生の姿勢は、多くの漫画家志望者に刺激を与えています。
ゆでたまご（中井義則先生）の『キン肉マン』における画力の進化
- 『キン肉マン』の作画担当・中井義則先生は、連載を通して画力を大きく進化させたことで知られる
- 連載初期はギャグマンガ的な作画だったが、次第にキャラの頭身が上がりバトルマンガとしての迫力が増した
- 中井先生は、絵画教室で学んだり3Dモデルを活用したりと、現在も画力向上のための努力を続けている
『キン肉マン』の作画担当である中井義則先生は、連載開始当時18歳という若さで、その画力は粗削りなものでした。しかし、連載が進むにつれて、中井先生の画力は目覚ましい進化を遂げます。初期のコミカルでシンプルな作画から、キャラの頭身が上がり、体格もリアルになり、バトルマンガとしての迫力が増していったのです。
この変化に、ネットでは「筋肉描写がリアルになってる」「向上心がすごい」など、称賛の声が多く上がっています。また、息子の中井光義さんによると、中井先生は現在も絵画教室で学んだり、3Dモデルを活用したりと、画力向上のための努力を続けているそうです。長年連載を続ける中で、常に技術向上を目指す中井先生の姿勢は、多くの漫画家に刺激を与えています。
赤坂アカ先生の『かぐや様は告らせたい』連載中の画力向上
- 赤坂アカ先生は、『かぐや様は告らせたい』の連載を通じて画力を向上させたことで知られる
- 連載初期は、主にストーリーとキャラの人気が高く、絵に対する評価は芳しくなかった
- 連載が進むにつれて、「先生の成長が目に見えて分かる」とのコメントが増え、絵に対する評価も高まった
赤坂アカ先生は、『かぐや様は告らせたい』の連載開始時、「もともと絵が得意ではない」「原作者志望で入った」と語っていました。そのため、連載初期は、主にストーリーとキャラの人気が高く、絵に対する評価は芳しくありませんでした。しかし、連載が進むにつれて、「先生の成長が目に見えて分かる」とのコメントが増え、絵に対する評価も高まっていったのです。
赤坂先生は、『かぐや様は告らせたい』の連載終了後、原作を務める『【推しの子】』が大ヒットし、原作者としての才能も注目されています。漫画家としては「引退」することを発表した赤坂先生ですが、原作者として幅広く作品を生み出す活躍に期待が高まっています。連載中に画力を向上させた赤坂先生の姿は、漫画家志望者だけでなく、クリエイターを目指す多くの人に刺激を与えています。
漫画家の画力向上の秘訣とは？
連載を通して画力が飛躍的に向上した漫画家たちに共通しているのは、常に技術向上を目指す姿勢です。大暮維人先生はアシスタントの生原稿から学び、中井義則先生は絵画教室や3Dモデルを活用し、赤坂アカ先生は連載を重ねるごとに絵の評価を高めていきました。彼らは、連載という長期間のプロジェクトの中で、自らの画力に満足することなく、常に上を目指し続けたのです。
また、彼らの作品は、絵だけでなくストーリーやキャラクターにも魅力があります。読者を引き付ける要素が多岐にわたることで、連載を長く続けることができ、その過程で画力を向上させる時間も得られたのでしょう。漫画家として成功するには、絵のスキルアップはもちろん、作品全体の質を高めていくことが重要だと言えます。
まとめ：漫画家の成長は読者を魅了する
連載を通して画力が飛躍的に向上した漫画家たちの存在は、読者に大きな驚きと感動を与えています。作品とともに成長する漫画家の姿は、読者を魅了し、作品への愛着をさらに深めるのです。また、彼らの成長の軌跡は、漫画家志望者だけでなく、あらゆるクリエイターに刺激を与えています。
漫画家という職業は、常に技術向上を求められる厳しい世界です。しかし、大暮維人先生、中井義則先生、赤坂アカ先生のように、その過程で着実に成長し、読者を魅了し続ける漫画家たちがいます。彼らの作品を読み、成長の軌跡を追うことで、私たちも何かしらの刺激を受けることができるでしょう。漫画家の成長は、作品の面白さを増幅させ、読者を魅了し続けるのです。
