CS放送の衛星劇場では、OVA（オリジナル・ビデオ・アニメ）の特集「VHSを巻き戻せ！俺たちのOVA特集」の第5弾が放送されることが明らかになりました。「3×3EYES」や「アッセンブル・インサート」、「アップルシード」など、懐かしの名作OVAが一挙に放送されます。アニメファンにとっては見逃せない特集となりそうです。
「3×3EYES」は高田裕三原作の伝奇ファンタジー
- 「ヤングマガジン」で連載された高田裕三のマンガが原作
- 林原めぐみ、辻谷耕史らが出演したOVAシリーズ
- 第1シリーズは8月5日深夜1時、第2シリーズは8月12日深夜1時に放送
「3×3EYES」は、高田裕三さんが「ヤングマガジン」で連載したマンガが原作の伝奇ファンタジーです。人間の青年・八咫と、最後の三眼族・パイが繰り広げる壮大な物語は、多くのファンを魅了しました。OVAでは、林原めぐみさんや辻谷耕史さんといった豪華声優陣が出演。第1シリーズと第2シリーズがそれぞれ深夜の時間帯に放送されます。
原作マンガは全40巻におよぶ大長編で、複雑に絡み合う人間関係や、東洋の神秘性を感じさせる世界観が特徴的です。アニメではその一部が描かれていますが、原作の持つ奥深さや魅力を十分に感じることができるでしょう。当時のOVAならではの丁寧な作画や演出にも注目です。
ゆうきまさみ原作「アッセンブル・インサート」も放送
- 「究極超人あ～る」「機動警察パトレイバー」などで知られるゆうきまさみ原作
- 8月3日午前11時半に放送予定
「究極超人あ～る」や「機動警察パトレイバー」などで知られるゆうきまさみさんの原作マンガ「アッセンブル・インサート」のOVAも放送されます。SF要素とコメディ要素が融合した独特の世界観が魅力的な作品です。
主人公の速水ヒロシは、自称「究極超人」を目指す高校生。彼を取り巻く個性的なキャラクターたちとのやり取りは、ゆうきまさみ作品ならではの笑いを誘います。アニメーション制作はスタジオこあが担当しており、原作の雰囲気を大切にしつつも、動きのあるコミカルな演出が光ります。SF好きにもコメディ好きにもおすすめしたい1本です。
士郎正宗原作の「アップルシード」も見逃せない
- 「攻殻機動隊」などで知られる士郎正宗原作
- 8月9日午後7時に放送予定
「攻殻機動隊」シリーズで知られる士郎正宗さんの原作マンガ「アップルシード」のOVAも放送されます。ポストアポカリプス的な世界を舞台に、人類の存亡をかけた戦いが描かれる SF アクション作品です。
原作マンガは、緻密に描き込まれた未来都市の背景や、ハードなアクションシーンが魅力。アニメでは、オリジナルのエピソードを交えつつ、原作の世界観を丁寧に再現しています。当時の OVA としては非常に高いクオリティのアニメーションが実現されており、今なお色あせない作品となっています。SF アクション好きには必見の1本でしょう。
新人声優だったゆかなが主演の「モルダイバー」
- 新人声優だった野上ゆかな（現・ゆかな）が主演
- 第1～3話が8月6日深夜1時半、第4～6話が8月13日深夜1時半に放送
現在は数多くの人気作品で活躍する声優のゆかなさんが、新人時代に主演を務めたOVA「モルダイバー」も放送されます。バーチャルリアリティを舞台に、少女たちの友情と成長を描いたSFアクション作品です。
当時は野上ゆかなという名義で出演していたゆかなさんですが、その演技力の高さは新人離れしていました。キャラクターの感情を丁寧に表現し、アクションシーンでも存在感を発揮しています。アニメーション制作はAICが担当しており、バーチャル空間の描写や、迫力あるアクションシーンが見どころです。ゆかなさんのデビュー作を見られる貴重な機会でもあります。
新房昭之監督の「でたとこプリンセス」も放送
- 「魔法少女まどか☆マギカ」「＜物語＞シリーズ」などで知られる新房昭之が監督
- 9月4日午後6時45分に放送予定
「魔法少女まどか☆マギカ」や「＜物語＞シリーズ」などで知られる新房昭之さんが監督を務めたOVA「でたとこプリンセス」も放送されます。奥田ひとしさんのマンガが原作で、少女たちの日常を独特の世界観で描いた作品です。
シュールでコミカルなタッチで描かれる日常生活の中に、ふとした哲学的な要素が散りばめられているのが特徴。新房昭之監督らしい演出も光ります。一見すると、他の作品とは毛色の違う内容ですが、独特の世界観に引き込まれる魅力があります。原作ファンはもちろん、新房昭之監督の作品が好きな方にもおすすめです。
伝奇時代劇「妖刀伝」シリーズも一挙放送
- 「戦国奇譚 妖刀伝」シリーズのOVA3話と劇場版が放送
- 第1章から第3章までが9月2日、9日、16日の深夜に放送
- 劇場版は9月14日午前9時半に放送
伝奇時代劇「妖刀伝」シリーズのOVA3話と劇場版も一挙放送されます。戦国時代を舞台に、妖刀と呼ばれる刀をめぐる戦いを描いた作品です。歴史物とファンタジーが融合した独特の世界観が魅力です。
OVA版は全3話で構成されており、それぞれ「破獄の章」「鬼哭の章」「炎情の章」というサブタイトルが付けられています。劇場版は、OVA版をベースにしつつ、新たなエピソードを加えて再構成された作品です。時代劇ファンにはもちろん、ファンタジー要素を取り入れた作品が好きな方にもおすすめしたい作品です。
上江洲誠による「名OVA解説」にも注目
- アニメ評論家の上江洲誠がOVA作品を解説
- 放送日時は未定
今回の特集では、アニメ評論家の上江洲誠さんがOVA作品について解説する「上江洲誠の名OVA解説」も放送されます。上江洲さんは、アニメ作品の魅力を深く掘り下げた解説で知られています。
OVA黄金期と呼ばれた1980年代から1990年代にかけて制作された名作の数々を、上江洲さんがどのように評価し、解説するのか。アニメファンにとっては、作品の新たな魅力を発見できる貴重な機会となりそうです。放送日時は未定ですが、こちらも見逃せない番組となっています。
懐かしのOVA特集で、アニメの歴史を振り返ろう
以上のように、今回の「VHSを巻き戻せ！俺たちのOVA特集」第5弾では、「3×3EYES」や「アッセンブル・インサート」、「アップルシード」など、1980年代から1990年代にかけて制作された名作OVAが多数放送されます。懐かしのタイトルから、当時の最先端技術を駆使した作品まで、バラエティに富んだラインナップとなっています。
現在では、深夜アニメや映画、配信など、アニメ作品の発表の場は多岐にわたります。しかし、OVAが主流だった時代には、クリエイターたちが自由な発想で、実験的な作品づくりに挑戦していました。今回の特集は、そんなOVA黄金期の魅力を存分に味わえる貴重な機会です。ぜひ、この機会にアニメの歴史を振り返ってみてはいかがでしょうか。
