スタジオジブリの名作アニメーション映画『風の谷のナウシカ』。実はこの映画の制作には、宮崎駿監督の実弟・宮崎至郎氏が深く関わっていたことをご存知でしょうか。本記事では、『ナウシカ』映画化の裏側で宮崎至郎氏が果たした驚きの役割について、詳しく解説します。
『風の谷のナウシカ』映画化までの道のりと課題
- 徳間書店の雑誌「アニメージュ」で連載されていた原作マンガ『ナウシカ』
- コミックスの売り上げが予想を下回り、映画化の企画が通らない危機
- 徳間書店の鈴木敏夫氏が、社内の賛同者を得るために奔走
『風の谷のナウシカ』の原作マンガは、徳間書店の雑誌「アニメージュ」で連載されていました。映画化をある程度視野に入れていたものの、コミックスの売り上げが予想を下回る結果となり、企画を通すのが難しい状況に陥ります。そこで、徳間書店の鈴木敏夫氏は、社内の賛同者を得るために奔走することになりました。
鈴木氏は、徳間書店の宣伝部長である和田豊氏を味方につけようと、給料日の夜に一緒にサイコロを使った「教養としての博打」に興じながら、『ナウシカ』の賛同者が得られないという話を続けます。この一見奇抜な作戦が、後に大きな転機をもたらすことになるのです。
宮崎駿の実弟・宮崎至郎氏の登場と博報堂とのタッグ
- 和田豊氏が、博報堂の宮崎至郎氏に『ナウシカ』の企画を持ちかける
- 宮崎至郎氏は宮崎駿監督の実弟で、たまたま博報堂の徳間書店担当営業部に所属
- 徳間書店と博報堂のタッグが実現し、製作委員会が組織される
和田氏は、博報堂に勤務する宮崎駿監督の実弟・宮崎至郎氏に『ナウシカ』の企画を持ちかけます。宮崎至郎氏はたまたま博報堂の徳間書店を担当する営業部に所属しており、以前から和田氏と面識がありました。この偶然の縁が、『ナウシカ』映画化の大きな転機となります。
宮崎至郎氏の尽力により、徳間書店と博報堂のタッグが実現し、製作委員会が組織されました。本編のクレジットにも「宮崎至郎」の名前が確認できるほど、彼の存在は映画制作に欠かせないものだったのです。
『ナウシカ』のために変更された博報堂の定款
- 映画を作れるように、博報堂の定款が書き換えられた
- 『ナウシカ』制作というプロジェクトの規模の大きさを物語るエピソード
宮崎至郎氏の尽力はそれだけにとどまりません。なんと、『ナウシカ』を作れるように、当時の博報堂の定款まで書き換えられたのです。一企業の規則を変更してまで映画制作に臨むというのは、『ナウシカ』というプロジェクトの規模の大きさを物語っています。
宮崎至郎氏の存在と博報堂とのタッグは、『ナウシカ』映画化に欠かせない要素であり、ひいてはスタジオジブリ設立の礎となったといえるでしょう。
宮崎至郎氏のその後 – 「白髭のシュークリーム工房」オープン
- 2007年、宮崎至郎氏は東京都内に「白髭のシュークリーム工房」をオープン
- 「トトロのシュークリーム」が人気を博している
『ナウシカ』映画化に大きく貢献した宮崎至郎氏は、その後も興味深い活動を続けています。2007年には、東京都内に「白髭のシュークリーム工房」をオープン。ここで販売されている「トトロのシュークリーム」は、スタジオジブリファンの間で大人気となっています。
宮崎至郎氏は、アニメ制作の裏方としてだけでなく、ジブリ作品とコラボレーションしたお菓子作りでも、その才能を発揮しているのです。
『ナウシカ』映画化の裏側に隠された驚きのエピソード
『風の谷のナウシカ』の映画化は、宮崎駿監督の才能と情熱だけでなく、様々な人々の尽力によって実現したものでした。特に、宮崎至郎氏の存在は、これまであまり知られていなかった『ナウシカ』映画化の裏側において、非常に重要な役割を果たしていたのです。
鈴木敏夫氏の奔走、和田豊氏とのサイコロ勝負、宮崎至郎氏と博報堂とのタッグ、博報堂の定款変更など、『ナウシカ』映画化には驚きのエピソードが数多く隠されていました。これらの逸話は、アニメ史に残る名作の誕生秘話として、今後も語り継がれていくことでしょう。
スタジオジブリ設立の礎となった『風の谷のナウシカ』
『風の谷のナウシカ』は、宮崎駿監督、高畑勲プロデューサー、久石譲音楽など、現在のスタジオジブリを支える巨匠たちが結集して制作された作品です。この映画の成功が、後のスタジオジブリ設立へとつながっていきました。
宮崎至郎氏の貢献は、『ナウシカ』映画化だけにとどまらず、間接的にスタジオジブリの礎を築くことにもなったのです。アニメ史に残る名作の誕生と、世界的に有名なアニメスタジオの設立。その両方に、宮崎至郎氏が深く関わっていたことは、特筆すべき事実といえるでしょう。
まとめ：宮崎至郎氏の存在が『ナウシカ』映画化とジブリ設立の鍵だった
『風の谷のナウシカ』の映画化は、宮崎駿監督の実弟である宮崎至郎氏の尽力なくしては実現しなかったかもしれません。博報堂とのタッグを組み、社内の定款まで変更させた宮崎至郎氏の存在は、『ナウシカ』映画化の立役者として記憶されるべきでしょう。
また、『ナウシカ』の成功がスタジオジブリ設立の礎となったことを考えれば、宮崎至郎氏はジブリの歴史においても欠かせない人物だといえます。アニメ制作の裏方として、そして「トトロのシュークリーム」で知られるお菓子職人として、宮崎至郎氏の多彩な活躍に今後も注目が集まることでしょう。
