最近のパリ五輪でのTEAM JAPANの活躍に、日本中が歓喜に沸いた。そんな中、昭和生まれの筆者が思い出したのが、あの『キン肉マン』に登場した「超人オリンピック」だ。ギャグ路線からシリアス路線への過渡期に描かれたこの大会は、奇抜すぎる競技種目の数々で、読者に強烈なインパクトを残した。今回は、その衝撃的な競技を振り返ってみよう。
超人オリンピックとは?世界一の超人を決める、地球規模の一大イベント!
- 世界一の超人を決めるために開催された、地球規模の競技会
- 全世界にテレビ中継され、現実の五輪同様に注目を集める
- 作中では第20回大会と第21回大会が描かれ、キン肉マンが2大会連覇
超人オリンピックとは、世界一の超人を決定するために開催された、地球規模の一大競技会だ。作中では全世界にテレビ中継され、現実の五輪と同様に多くの注目を集めていた。漫画『キン肉マン』では、第20回大会と第21回大会の模様が描かれ、日本代表のキン肉マンが見事に2大会連続で優勝を果たしている。
この超人オリンピックの最大の魅力は、常識を覆す奇抜な競技種目の数々だろう。ゆでたまご先生の自由奔放な発想力が生み出した、衝撃的な競技の数々は、読者の度肝を抜いた。それでは、その中でも特に印象的だった競技を見ていこう。
月への往復マラソン:空を飛んで月まで行き、再び地球へ戻ってくる過酷なレース!
- 超人オリンピック第20回大会の最終予選の競技種目
- 空を飛んで月まで行き、再び日本の国立競技場まで戻ってくるマラソン
- 空を飛ぶのが苦手な超人には「ジェット噴射機」を用意するという謎の配慮も
第20回大会の最終予選で行われたのが、「月への往復マラソン」だ。その名の通り、空を飛んで月まで行き、再び地球の国立競技場まで戻ってくるという、超人オリンピックらしいスケールの大きな競技である。
しかし、そこには「空を飛ぶのが苦手な超人にはジェット噴射機を用意する」という、謎の配慮も。この一風変わった設定が、かえって読者を楽しませた。オナラで空を飛ぶキン肉マンは、月でキン骨マンに手渡された爆発物のおかげで、大逆転で決勝進出を決めたのだった。
恐怖の火炎地獄50メートル力泳:ガソリンプールに飛び込み、炎に飲まれる前にゴールせよ!
- 超人オリンピック第21回大会「ザ・ビッグファイト」の第二次予選の種目
- ガソリンが張られたプールで50メートルを泳ぎ切る過酷な水泳競技
- スタートから5秒後にガソリンに火がつけられ、炎に飲みこまれる前にゴールしなければ焼死
第21回大会「ザ・ビッグファイト」の第二次予選で行われたのが、「恐怖の火炎地獄50メートル力泳」だ。水の代わりにガソリンが張られたプールで、50メートルを泳ぎ切るという過酷な競技である。
しかも、スタートから5秒後にはガソリンに火がつけられ、炎に飲みこまれる前にゴールしなければ、焼け死んでしまうという命がけのレース。この競技では、多くの超人が炎に飲まれて脱落していった。「ウナギマン」「サザエキング」「イカデビル」「ザ・ダンシャク」が焼け焦げた姿を見て、解説者が「うまそうですな」とつぶやくシュールなシーンは、今でも強く印象に残っている。
ゆでたまご先生の自由奔放な発想力が生んだ、『キン肉マン』ワールドの醍醐味
- ゆでたまご先生の奇想天外な発想力が、『キン肉マン』の大きな魅力
- 現実離れした設定やギャグが、かえって読者を引き付ける
- シリアス路線に移行した後も、独特の世界観は健在
『キン肉マン』の大きな魅力は、ゆでたまご先生の自由奔放な発想力だ。常識にとらわれない奇抜な設定やギャグが、かえって読者を引き付け、独特の世界観を作り上げている。
超人オリンピックの競技種目も、その好例と言えるだろう。現実離れした内容ながら、作品世界ではリアリティを持って描かれ、読者を『キン肉マン』ワールドに引き込んでいく。シリアス路線に移行した後も、この独特の世界観は健在だ。だからこそ、今なお多くのファンに愛され続けているのだろう。
まとめ:『キン肉マン』の超人オリンピックは、ゆでたまご先生の発想力の結晶!
『キン肉マン』に登場した超人オリンピックは、ゆでたまご先生の奇想天外な発想力が生み出した、まさに『キン肉マン』ワールドの結晶と言えるだろう。月への往復マラソンや火炎地獄水泳など、衝撃的な競技の数々は、今なお読者の記憶に強く刻み込まれている。
現実離れした設定やギャグが、かえって作品世界のリアリティを生み出し、読者を引き付ける。それこそが、『キン肉マン』の最大の魅力なのかもしれない。シリアス路線に移行した後も、この独特の世界観は変わることなく受け継がれ、今なお多くのファンを魅了し続けている。超人オリンピックは、そんな『キン肉マン』の魅力を凝縮した、まさに象徴的なエピソードなのだ。