「地雷系」vs「量産型」!話題沸騰の『地雷系のバトル漫画』作者・いきろ氏独占インタビュー

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Xで約9.2万のいいねを集めている話題の漫画『地雷系のバトル漫画』。「地雷系」女子と「量産型」女子が激突するユニークな設定が注目を浴びています。作者のいきろ氏に、作品の背景やこだわりについて語っていただきました。

「地雷系」と「量産型」のイメージを再変換!独自の解釈で生み出された世界観

  • 「地雷系」と「量産型」という言葉の明確な定義はないからこそ、創造の余地があった
  • 地雷系は爆発を駆使して戦い、量産型は有名な配信者にガチ恋してワンチャンを狙うキャラクター設定
  • ファッションを指す言葉を、再び漫画の想像力に戻すことで生まれた独自の世界観

いきろ氏は、「地雷系」と「量産型」という言葉に独自の解釈を加え、キャラクター設定に落とし込みました。ファッションを指す言葉を、再び漫画の想像力に戻すことで、他にはない世界観を生み出すことに成功しています。

「地雷系が爆発を駆使して戦う、量産型は語源的にも有名な配信者にガチ恋してワンチャンを狙う、そんなキャラクター設定にしていますね。武器については前者の爆弾は先ほどのイメージそのまま、後者はより髪を巻いている印象があったことから着想しています」と、設定の背景を語ってくれました。

好きな男性を擁護する地雷系、男性総体を批判する量産型!志向性の対比が生む面白さ

  • 量産型は「自分の常識を相手に押し付ける」という性格設定
  • それに対比させるように、地雷系は比較的に一般寄りの感性に
  • 男性に対する倫理観の違いで、キャラクターの個性を浮き彫りに

本作の面白さの一つは、地雷系と量産型の志向性の対比にあります。量産型は「自分の常識を相手に押し付ける」という性格設定で、それに対比させるように地雷系は比較的に一般寄りの感性になっているそうです。

「量産型はワンチャンを狙うオタクというイメージがあったので『自分の常識を相手に押し付ける』という性格に設定にしました。それに対比させようと地雷系は比較的に一般寄りの感性にしています。男性に対する倫理観でそれを浮き彫りにさせたのは作品のポイントかもしれません」と、いきろ氏。キャラクターの個性を際立たせる工夫が随所に散りばめられています。

1コマ1コマの繋がりにこだわった躍動感あふれるバトルシーン!漫画ならではの面白さ

  • 構図やアングルを考えるのが好きだったいきろ氏にとって、漫画での表現は新たな挑戦
  • 1コマ1コマの繋がりを成立させるのは難しいが、その分やりがいもある
  • 前後の文脈ありきでこそ描ける、イラストとは違う面白さ

本作のバトルシーンは、躍動感にあふれています。それは、いきろ氏が構図やアングルを考えるのが好きで、それを漫画で表現するために試行錯誤した結果でもあるようです。

「もともと構図やアングルを考えるのが好きだったのですが、初めて漫画に落とし込む上で、1コマ1コマの繋がりを成立させるのは改めて難しいなと感じました。あとバトル中に地雷系の子が空中に飛ぶ場面などは、1枚のイラストだと、その1枚で完結するような構図しか描かないので、前後の文脈ありきでこそ描けるという意味では描いていて楽しいシーンでした」と、漫画ならではの面白さを感じながら制作に取り組んでいるようです。

設定を固めてから制作開始!考察の余地を残しつつ、予想外のアイデアも盛り込む

  • ある程度設定を作らないと不安で進められないというこだわり
  • 続編では考察の余地を与えるように残しつつ発表していきたい
  • 読者の反応を見ながら、隙あらば予想外のアイデアなども盛り込む予定

いきろ氏は、設定をある程度固めてから制作を始めるそうです。「ある程度設定を作らないと不安で進められないです。本作の続きを描くのであれば、いつか考察の余地を与えるように残しつつ発表していければと思っています」と、続編への意欲を見せてくれました。

また、「読者の反応を見ながら、隙あらば予想外のアイデアなど盛り込んでいきたい」とのことで、今後の展開にも期待が高まります。次回作のネームは完了しており、早ければ7月中に公開予定だそうです。

『新世紀エヴァンゲリオン』の影響を受けて育った!庵野秀明氏の表現力に感銘

  • 小さい頃から親が録画していた『新世紀エヴァンゲリオン』を観て育つ
  • 決して明るいとはいえない物語を、表現のクオリティで最後まで観客を引き付けた庵野秀明氏にインスパイア
  • おかげで暗めの人間が出来上がったと語るいきろ氏

いきろ氏が影響を受けた作家として挙げたのは、庵野秀明氏でした。「小さい頃から親が録画していた『新世紀エヴァンゲリオン』を観て育ちました。因果関係は定かじゃないですが、おかげで暗めの人間が出来上がってしまいました」と述懐。

「あの決して明るいとはいえない物語を画作り・脚本など表現のクオリティで最後まで観客を引き付けたのはすごすぎます」と、庵野氏の表現力に感銘を受けたようです。その影響は、本作の独特な世界観にも表れているのかもしれません。

きっかけがなかった漫画制作にようやく着手!最後まで描き切り単行本化を目指す

  • これまできっかけがなく漫画制作に着手できなかったが、ようやく実現
  • 最後まで描き切ることを目標に制作に取り組む
  • 単行本化などまとまった形になることを目指していきたい

「きっかけがなかった漫画制作でしたが、ついに着手することができたので最後まで描き切りたいです。あわよくば単行本化などまとまった形になることを目指していければと思います」と、いきろ氏は作家としての展望を語ってくれました。

これまできっかけがなく漫画制作に着手できなかったそうですが、ようやく実現した本作。最後まで描き切ることを目標に、精力的に制作に取り組んでいるようです。今後の活躍にも大いに期待が持てそうです。

『地雷系のバトル漫画』は新たなカルチャーを生み出す起爆剤となるか?今後の展開に注目!

「地雷系」と「量産型」という言葉を独自に解釈し、再び漫画の想像力に落とし込んだ『地雷系のバトル漫画』。登場人物たちの個性的な設定や躍動感あふれるバトルシーンが話題を呼び、Xでは約9.2万のいいねを集めるなど大きな反響を呼んでいます。

作者のいきろ氏は、設定をしっかりと固めてから制作に取り掛かるというこだわりを持ち、読者の反応を見ながら予想外のアイデアも取り入れていく柔軟な姿勢を見せてくれました。『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明氏から影響を受けたという独特の世界観は、今後どのように展開していくのか。新たなカルチャーを生み出す起爆剤となるかもしれない『地雷系のバトル漫画』から、目が離せません。

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